芋焼酎の製造過程で生じる芋くずや焼酎かすから発生するガスを燃料にしたバイオマス発電事業。芋焼酎の黒霧島などのブランドで知られる焼酎メーカーの霧島酒造(本社・宮崎県都城市)が、2014年8月に発表した。同社によると、サツマイモによる発電事業は国内初で、焼酎メーカーとしては国内最大規模の発電量になるという。1日に最大で800トン発生する芋くず、焼酎かすを高温で発酵させ、生成したメタンガスを燃料に発電する。同社では従来からこうしたメタンガスの4割程度を蒸気ボイラーの熱源などに利用してきたが、発電事業への参入によって、余剰ガスをほぼ100%活用できるようになるとしている。本社工場内に設置された3基の発電機で、一般家庭のおよそ1000世帯分に相当する年間400万キロワット時の発電量を見込んでおり、電力は全て再生可能エネルギー固定価格買取制度に基づいて九州電力に売電される。