鹿児島県の大隅諸島にある火山島。屋久島の北西約12キロメートルに位置し、鹿児島県屋久島町に属する。長さ約12キロメートル、幅約5キロメートルで、中央部がくびれたひょうたん形をしており、全域が屋久島国立公園の一部に指定されている。島東部の新岳(しんだけ)は過去に噴火を繰り返してきた火山で、1933~34年には死者8人を出す噴火が発生した。2014年8月には34年ぶりに噴火し、気象庁が噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から3(入山規制)に引き上げた。その後も火山活動は活発な状態が続き、15年5月29日午前9時59分に爆発的噴火が発生。噴火に伴い火砕流が発生し、火口から約2キロメートル離れた海岸まで到達した。また、噴煙は最大で9000メートルに達し、火口周辺には噴石が飛散した。噴火を受け、気象庁は噴火警戒レベルを07年の導入後初めて最も高い5(避難)に引き上げた。屋久島町は全島に避難指示を出し、住民ら137人がフェリーなどで屋久島町に避難。二人がけがをしたが、死者は出なかった。同月30日、気象庁の火山噴火予知連絡会はこの噴火について、マグマが地下水に接触することで起きるマグマ水蒸気爆発だったとの見解を示した。気象庁は6月1日に噴火が停止したと発表したが、その後も火山活動は続いている。