利用者のパソコンを操作不能にし、その回復のために身代金(ransom)を要求するマルウエア(悪意あるプログラム)の一種。ランサムウエアとも呼ばれる。代表的なものに、2005年に確認された「GPcode(ジーピーコード)」、06年の「Cryzip(クライジップ)」などがある。13年に発見された新種「CryptoLocker(クリプトロッカー)」は、感染すると、パソコン起動直後に画面がフリーズし、その後、「違法行為により、パソコンをロックした。解除には金が必要」という海外の政府機関や警察などを装った英文のメッセージと電子マネーの支払い方法が表示される。主にアメリカの政府機関「国土安全保障省」などを名乗ることが多く、解除のために必要な復号鍵の対価として300ドル(約3万円)が要求されるケースが多い。解除するには、基本ソフト(OS)の入れ直しと初期化が必要で、データを復旧させることは難しい。海外で多発していたが、13年5~9月に日本国内でも確認され、被害は5カ月で160件以上に上った。