マグマの関わり方によって分類される火山噴火の二つの形態。水蒸気噴火では、マグマ自体は火口から噴出しないが、マグマの熱で地下水が熱せられて大量の水蒸気が発生し、それが高温高圧になって爆発的に地表に噴出する。水蒸気爆発とも呼ばれる。マグマと地下水は直接触れないため、火山灰の中にはマグマ由来の成分が検出されないのが特徴。1888年に発生した磐梯山の噴火はこのタイプとされる。一方のマグマ噴火(マグマ性噴火)は、マグマそのものを噴出するタイプで、大量の火山灰や溶岩流、高温の火砕流などを伴うことが多い。火山灰からは新しいマグマが冷えて固まったガラスなどの成分が検出される。1991年の雲仙普賢岳の噴火などはこのタイプになる。また、このほかに高温のマグマが地下水に直接接触し、発生した水蒸気とともに火口から噴出するマグマ水蒸気噴火(マグマ水蒸気爆発)と呼ばれるタイプもある。2014年9月に発生した御嶽山の噴火では、マグマ由来の物質が検出されず、水蒸気噴火だったとの見解を気象庁の火山噴火予知連絡会(会長は藤井敏嗣東京大学名誉教授)が出している。