コンピュータープログラマーやエンジニア、デザイナーなどが、一定期間、集中的にプログラムの開発やサービスの考案などを行い、技能やアイデアを競うイベント。課題解決のための技術や工夫を意味する英語の「ハック」と「マラソン」をかけ合わせた造語。イベントでは、特定の課題やテーマが定められ、参加者はチームに分かれてアイデアを出し合ったのち、会場内でプログラムの作成作業などを続けるというのが典型的な流れ。期間は1日から数日程度のことが多く、ときに徹夜をしてでもハックを続けていく様子がマラソンに例えられる。最後に、チームで作成した作品やサービスの案などを参加者や審査員の前でプレゼンテーションし、その優劣を競う。もともとは2000年前後にアメリカのIT技術者たちの間で始められた催しで、技術や知識の交換、人脈作りに有用として人気が高まった。SNSのフェイスブックが採用している「いいね!」ボタンも、同社内のハッカソンで出たアイデアといわれる。近年では、IT関係以外の企業や団体でも、商品開発や人材育成などの目的から、実施するケースが増加。また、音楽制作など、アートの分野でも同様の催しが行われるようになった。日本でも、14年ごろからIT企業を中心に盛んに行われるようになっており、注目が高まりつつある。