空気中に浮遊している可燃性の粉塵(ふんじん)が、火花などから引火して爆発を起こすこと。石炭の粉塵による炭塵爆発がよく知られているが、砂糖や小麦粉、コメ、おがくず、プラスチック、金属など、さまざまな物質の粉塵が原因となって起こる。空気中に一定の濃度に粉塵が浮遊しており、酸素が十分に行き渡った状態で発火源に接することが発生の条件。急激に発熱して空気が膨張し、火炎と爆発音を発して大きな被害をもたらすこともある。穀物や金属が原因となった粉塵爆発事故は、国内外で数多く報告されており、死傷者を伴う被害が発生している。2015年6月27日に、台湾で開催された音楽イベントで発生し500人以上の負傷者を出した火災は、イベント中にまかれたカラーパウダーに引火して、粉塵爆発を起こしたことによる可能性が高いとされる。カラーパウダーは、トウモロコシから作られたコーンスターチに着色したもので、人体には無害。カラーパウダーを使うイベントは、日本でもここ数年増加している。