北アメリカ、中央アメリカが原産の淡水性のカメ。カミツキガメ科で、学名はChelydra serpentina。成長すると甲羅の長さが30~50センチ、体重は30キログラム以上に達する。甲羅は褐色やオリーブ色で、3本の盛り上がった隆条(キール)があり、黄色や橙(だいだい)色、あるいは黒い筋状の模様や放射状の模様が入ったものもある。尾は長く、うろこがあり、足は頑丈で鋭いツメがある。頭は大きく、あごの力が強い。肉食で、魚類や両生類、昆虫などさまざまな生物をエサとしている。80年生きるともいわれるほど長寿で、繁殖能力が高く、1回の産卵で通常20~30個、多いときで100個以上の卵を産むことがある。攻撃的で、不用意に手を出すとかまれたり、ひっかかれたりする危険があることや、さまざまな生物を食べるため、既存の生態系を破壊する恐れがあることから、2005年6月に環境省が特定外来生物に指定した。研究目的などで保管する場合以外、飼育や輸入、販売は原則禁止で、指定前から飼育している人も飼育許可が必要。また、許可された場合、個体識別ができるようにマイクロチップを埋め込むなどの義務が課せられている。