航空法は、航空機の航行の安全や航空機による運送事業の秩序確立などを目的とした法律。2015年9月4日に改正法が成立した。「ドローン規制法」とも報道されている。ドローンとは、遠隔操作や自動操縦で動かす無人航空機のこと。同年4月に、首相官邸の屋上で発煙筒などが取り付けられたドローンが発見され、その後もトラブルが続いたことから、法規制の検討が進められてきた。改正法では、無人航空機を、構造上人が乗ることができない飛行機やヘリコプターなどのうち、遠隔操作または自動操縦により飛行させることができるもの(軽量のおもちゃは除く)と定義。そのうえで、国土交通大臣の許可を得ずに、空港周辺など航空機の航行の安全に影響を及ぼす恐れがある空域や、人または家屋が密集している地域の上空で無人航空機を飛行させることを禁止した。また、飛行の方法として、日中に飛行させること、周囲の状況を目視で常に監視し人や物件との間に距離を保って飛行させること、祭やイベントの会場の上空では飛行させないこと、危険物や爆発物は搭載しないことなどが定められた。違反すると、50万円以下の罰金が科される。なお、事故や災害の発生時に警察などが捜索や救助のために無人航空機を飛行させる場合は、規制が適用されない。改正法は、公布から3カ月以内に施行される。