渦状に発生した突風が地面の砂やちりを舞い上げる自然現象。つむじ風、辻風と呼ばれることもある。日射によって加熱された地表付近の空気が上昇気流を生み、その気流にそって風が渦を巻くことで起きる。そのため、運動場など、日当たりのよい裸地で局地的に発生することが多く、強いものでは最大風速15メートル/秒程度になって地表付近を移動する。積乱雲や積雲に伴う強い上昇気流によって、雲から地上まで長い渦ができる竜巻とは異なり、晴れた日に起こりやすく、その高さも30メートル以下のことが多い。また、空が急に暗くなる、大粒の雹(ひょう)が降るなど、竜巻の発生前によく見られる現象も伴わない。2013年6月に茨城県古河市の小学校校庭で強風によりテントが飛ばされ、生徒6人がけがをした事故でも、当時、晴天だったこと、周囲に活発な積乱雲は確認されていなかったことなどの気象条件から、発生したのは塵旋風だと考えられている。