凍結した地盤や氷河に亀裂が生じたときなどに起きる地震に似た揺れ。氷河地震、氷河性地震とも呼ばれる。気温が急激に低下すると、地表近くの地盤に含まれている水分が凍結して膨張し、周囲の地盤との間で強く圧迫しあって氷の破壊が起きる。その際、破壊に伴って揺れが生じるが、揺れのエネルギーそのものはそれほど大きくない。ただし、破裂音や爆発音に似た大きな音が出ることが多い。氷河の場合の氷震は、氷の移動による衝突や亀裂の発生で起きる。南極やグリーンランドなどでは頻繁に観測される。2015年1月には、北極から到来した寒波の影響で、カナダやアメリカ北部の一部地域で氷点下40度近くまで気温が低下し、大きな音を伴う氷震が立て続けに観測されたことが話題になった。