アメリカのノースカロライナ州立大学の研究チームが開発した、ダイヤモンドよりも硬い新物質。応用物理学専門誌「ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス」で2015年11月に発表された。炭素原子に200ナノ秒(1ナノ秒は10億分の1秒)の間、瞬間的にレーザーを照射して約3700度まで熱し、その後、急速に冷却することで作られる。ダイヤモンドやグラファイト(石墨)と同じく固体炭素でできた物質だが、ダイヤモンドよりも硬度が高く、これまで地球上に存在したことはないとみられる。また、磁力を帯びさせることができるほか、わずかな光でも明るく輝く性質を持つ。研究チームは、針や膜を低コストで作る技術や、極小の針で薬物を投与するパッチ「マイクロニードル」など医療技術への応用が期待できるとしている。