世界中でも石川県、滋賀県、福井県だけに生息する日本最長のミミズ。石川県金沢市の八田町で採取された標本が1930年に新種と認定され、町名から名がつけられた。日本固有種と考えられており、学名は「Drawida hattamimizu」。ハッタジュズイミミズとも呼ばれる。体は背面が濃い紫色もしくは藍色で、腹面は灰色。伸縮性が大きく、よく伸びた状態では体長80センチほどになる個体もいる。詳しい生態はわかっていないが、水田やその周辺の地中に生息し、地上に大きなフンを残すことがある。水田の減少やあぜ道のコンクリート舗装などによって生息数が激減しており、2007年に環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定された。13年6月から14年5月には、滋賀県草津市の琵琶湖博物館が分布や生息条件などの調査を兼ねて、ハッタミミズの長さやフンの大きさを競う「湖国ハッタミミズ・ダービー」を開催。長さを競う部門では80センチの個体が優勝したが、応募締め切り後にさらに長い個体が複数見つかっている。こうした滋賀県内での盛り上がりに対抗し、石川県津幡町のNPO法人「河北潟湖沼研究所」も14年10月に「琵琶湖に負けるな!ハッタミミズコンテスト!」を開催したことが話題になった。