アニメや漫画の舞台となった地域や場所をアニメ聖地として選定・組織化し、観光資源の掘り起こしや、各地への訪日観光客の送客を促進するために、2016年9月16日に設立された一般社団法人。設立の背景には、今後さらに増加が期待される訪日観光客を迎えるための観光インフラの整備・充実、観光の質のさらなる進化が不可欠ななか、日本のアニメや漫画が世界的に注目され、来日時にアニメや漫画の聖地を訪問したいというニーズが急激に高まっている状況がある。理事長には、「機動戦士ガンダム」シリーズなどを手がけたアニメーション映画監督・原作者の富野由悠季が就任し、副理事長は日本動画協会理事長の石川和子、KADOKAWA取締役会長の角川歴彦が務める。そのほか、理事にはJTBや日本航空（JAL）の役員なども名を連ねている。協会は、(1)アニメ聖地を公式に88カ所選定し、さらにアニメ聖地をつなぐ広域観光ルートを官民が連携して造成すること、(2)アニメ聖地と企業、コンテンツの保持者をつなぎ、コンテンツを活用したサービスや商品の提供を促し、地域の受け入れ環境も整備して新たな経済効果を創出すること、(3)アニメ聖地を国内外のファンに発信し、観光客と聖地をつないで新たな送客を促すこと、を主な目的としている。また、政府が目標として掲げる20年の訪日観光客数（4000万人）のうち、10％に当たる400万人をアニメツーリズムで誘客することを目指す。