公益財団法人日本漢字能力検定協会(本部・京都市)が公募し、最も多く寄せられたその年の世相を表す1文字の漢字。1995年に実施を始め、毎年12月12日の「漢字の日」に合わせて1年を振り返り、京都市の清水寺の貫主(かんす)が揮毫(きごう)して発表する。2015年は、11月1日から12月8日までの期間に寄せられた総数12万9647票の応募のうち、最多となる5632票(4.34%)を集めた「安」が今年の漢字として発表された。応募者がこの漢字を選んだ理由としては、安全保障関連法案をめぐる審議や採決に国民の関心が高まったこと、テロや異常気象、建築偽装などで人々の不安が高まったことが挙げられた。また、お笑い芸人のとにかく明るい安村が用いるフレーズ「安心してください、はいてますよ。」が人気を博したことも理由の一つとされた。2番目に票を集めたのは、外国人観光客による爆買いや火山の噴火爆発、爆破テロなどにちなんだ「爆」(4929票、3.8%)。3位には、戦後70年の節目の年だったことや「テロとの戦い」などを反映した「戦」(4556票、3.51%)が入った。4位は「結」(芸能人の結婚など)、5位は「五」(ラグビー選手の五郎丸歩の人気など)となり、以下10位までは「賞」「偽」「争」「変」「勝」と続いた。