アメリカの世界最大規模の博物館群。首都ワシントンD.C.を中心に美術館・博物館と動物園19、研究所9などが点在しており、収蔵品は約1億4000万点に及ぶ。スミソニアン協会が運営している。同協会は、1846年にイギリス人科学者ジェームズ・スミソンが「知識の向上と普及」のためにアメリカに寄贈した莫大な遺産によって創立された。遺産は国に預託されており、連邦政府は毎年、協会に6%の利子を運営費として支出している。主要な美術館・博物館には、スミソニアン・アメリカ美術館、国立アフリカ美術館、国立肖像画美術館、国立アメリカ・インディアン博物館、国立自然史博物館、国立航空宇宙博物館などがある。中でもワシントン・ダレス国際空港のそばにある国立航空宇宙博物館別館は、スペースシャトルや広島に原爆を投下したB29爆撃機「エノラ・ゲイ」号の展示で有名。また、同協会は所蔵品の3Dデータ化を進めており、2013年11月13日から、Webサイト「スミソニアンX3D(Smithsonian X 3D)」で所蔵品の3D映像と、3Dデータを利用するためのソフトウエア“Smithsonian X 3D Explorer”を公開。データを回転させたりして閲覧できるほか、データをダウンロードして3Dプリンターで立体化できると話題になった。