2013年12月17日に日本野球機構(NPB)と大リーグ機構(MLB)で承認された新たなポスティングシステムの協定。ポスティングシステムは、プロ野球選手が大リーグへ移籍するための入札制度。1998年に導入された旧システムでは、最も高い入札額を提示した大リーグ球団のみが、選手の所属する球団の受諾の下に独占的交渉権を獲得し、選手との契約成立後、所属球団に落札額を支払うものだった。しかし、大リーグ側からは年々入札額が高騰したこと、日本の選手会からは選手に移籍先を選ぶ自由が全くないとの理由から見直しが求められていた。新システムでは、日本の球団が2000万ドル(約20億円)を上限とした移籍金(譲渡金)を設定し、この金額に応じた大リーグ球団の全てと選手が交渉することができるように改められた。選手にとっては複数の球団と交渉できる余地が生まれたが、一方で移籍金の上限が定められたため、2000万ドル以上の価値のある大物選手を放出する球団にとってはデメリットになるとの指摘もある。