登山者が自分の体力、技術に合った山を選べるよう、登山ルートの難易度を格付けしたもの。近年の登山ブームの中、中高年や初心者による遭難事故が増加したことを背景に長野県が作成し2014年6月に公開。また、公開に先立つ同年5月には、日本の中央に位置する新潟県、山梨県、静岡県、長野県の4県知事による、共有資源の活用や新たな連携方策などについて意見交換を行う「中央日本四県サミット」で、長野県の取り組みに他の3県が賛同、4県共通の格付けを導入することで合意した。15年5月に4県が公表したグレーティングは、縦軸に1~10の体力度、横軸にA~Eの技術的難易度を示した一覧表。体力度評価は登山ルートの距離や標高差などから数値化し、1~3を「日帰りが可能」とし、4~5は「1泊以上」、6~7は「1~2泊以上」、8~10は「2~3泊以上」が適当としている。技術的難易度では、登山道の整備状況や必要になる判断力などに応じて5段階で評価した。長野県104、新潟県79、山梨県123、静岡県82の計388ルートが格付けされている。