国際児童図書評議会(IBBY、本部・スイス)が、世界の児童文学者、画家らを対象に2年に1度表彰する、童話作家アンデルセンの名を冠した国際賞。アンデルセンの出身国、デンマークの女王マルガリータ2世が後援している。1956年に優れた児童文学作品を対象にした賞として創設されたが、62年の第4回から、作家の全業績に対して授与されるようになった。66年の第6回からは、作家賞とは別に画家賞が設けられた。選考水準の高さから「小さなノーベル賞」、あるいは「児童文学のノーベル賞」とも呼ばれている。受賞対象者は、現役で活躍している作家、画家に限定され、各国のIBBY支部が推薦した候補者の中から、国際選考委員会によって受賞者が選ばれている。受賞者には、2年に1度開催されるIBBY世界大会で、賞状とアンデルセンのプロフィールが刻まれたメダルが授与される。日本人では、80年に赤羽末吉(あかばすえきち)、84年に安野光雅(あんのみつまさ)が画家賞を、94年に詩人のまど・みちお、2014年に児童文学作家の上橋菜穂子が作家賞を受賞している。