視覚障害者が参加できるよう考案されたサッカー。正式名称は視覚障害者5人制サッカーで、略称は「ブラサカ」。フットサルと同様のコートやゴールを使用し、前後半各25分で試合を行う。障害の程度に応じてB1クラスとB2/B3クラスの二つのカテゴリーに分けられる。B1クラスでは、音が出るように中に鈴を入れた特殊なボールを使い、4人のフィールドプレーヤー全員がアイマスクを着用。晴眼者(視力障害がない人)が務めてもよいとされるゴールキーパーとコーチや敵ゴール裏に立つコーラーが出す指示の声、ボールの鈴の音を頼りにプレーする。また、危険な接触を避けるため、フィールドプレーヤーが相手ボールを奪いに行く際は、スペイン語で「行く」を意味する「ボイ!」というかけ声を発しないと反則を取られる。B2/B3クラスではアイマスクは着用せず、ボールもフットサルと同じものを使用。視覚障害者も晴眼者も同じルールでプレーする。ブラインドサッカーは1980年代初頭に考案されてヨーロッパや南米で普及が進み、98年にはブラジルで第1回の世界選手権が開催された。また、2004年のアテネ・パラリンピックから正式種目に採用されている。日本では、02年10月に日本視覚障がい者サッカー協会(現日本ブラインドサッカー協会、JBFA)が発足し、03年9月に初めての全国大会を開いた。14年11月時点での国内の競技人口は約400人。同月には、アジア初開催となる第6回世界選手権が東京都の国立代々木競技場フットサルコートで開かれ、ブラジル代表が2大会連続4回目の優勝を達成。日本代表は過去最高の6位になった。