文化庁が国語施策立案の参考にするために、1995年度から毎年実施している、日本人の国語に関する意識や理解の現状調査。2013年度の調査は14年3月に実施され、同年9月にその結果が発表された。調査対象は全国の16歳以上の男女3473人(有効回答率58.4%、2028人)。今回の調査では、社会全体の言葉の使い方や、人とのコミュニケーション、読書の習慣、敬語の使い方、慣用句の意味などについて、個別面接調査を行った。また、名詞や英単語などと「する」を組み合わせた造語の使われ方について、初めて調査を実施。「電子レンジで加熱する」という意味で「チンする」という言葉を使うことがあると回答した人は全体の90.4%に上り、幅広い年齢層に浸透していることがわかった。また、「なまける」という意味で「サボる」(86.4%)、「喫茶店などに入る」という意味で「お茶する」(66.4%)、「事故を起こす、事故に遭う」という意味で「事故る」(52.6%)といった言葉を使用する人も半数以上となった。一方で同種の造語でも、「けなす、否定する」という意味で用いられる「ディスる」(5.5%)や、「タクシーに乗る」という意味の「タクる」(5.9%)などは使用率が低く、一般的には浸透していないといえる。