いちょうの黄葉日は、観察対象の木全体を眺めたときに大部分の葉が黄色に変わった状態になった最初の日。かえでの紅葉日も、葉の大部分が紅色になった最初の日を指す。いずれも、気象庁の生物季節観測の一環として全国の気象台で観測され、気象状況の推移を把握するのに用いられるほか、報道などで生活情報として利用される。植物ではほかにさくらの開花日やうめの開花日、あじさいの開花日などが観測されている。いずれも対象となる標本木を決めて、毎年同じ木を調べる。いちょうやかえでの葉は秋になって気温が一定以下になると色づき始めるため、気温が低ければ黄葉日、紅葉日は早くなり、気温が高ければ遅くなる。気象庁の「異常気象レポート2014」によると、1953年から2013年の間で、かえでの紅葉日は10年につき3日のペースで遅くなっており、長期的な気温上昇の影響が指摘されている。