国際サッカー連盟(FIFA)が4年に一度開催する、FIFAワールドカップの優勝チームに贈られるトロフィー。1930年の第1回大会以来、現在のトロフィーは3代目。初代トロフィーは、大会の開催に尽力したFIFA会長の名を冠して「ジュール・リメ杯(Jules Rimet Cup)」と呼ばれ、大会名も当初は「ジュール・リメ杯世界サッカー選手権大会」だった。トロフィーのデザインはフランス人彫刻家アベル・ラフルールで、勝利の女神をかたどったもの。かつては「3回優勝で永久保持できる」との規定があり、70年に3度目の大会制覇を成し遂げたブラジルに贈られたが、後に盗難され行方不明になっている。74年の第10回大会からは、デザインを一新した2代目のトロフィー、「FIFAワールドカップ」が用いられるようになった。トロフィーのデザインはイタリアの彫刻家、シルビオ・ガッツァニガで、二人の競技者が下から地球を支える形をしている。06年の第18回大会からは、2代目のデザインを多少修正した3代目が使用されている。なお、現在は何度優勝しても保有権を獲得することはできず、トロフィーも優勝セレモニーで使用したあとはFIFAに返却し、優勝チームが持ちかえるのはレプリカである。