成分に糖質とプリン体をほぼ含まない発泡酒。プリン体は体内で尿酸に変わって痛風の原因となる物質とされ、健康志向の消費者から注目されている。火つけ役となったのは、サッポロビール(本社・東京都渋谷区)が2013年6月に第3のビールとして発売した「極ZERO」。世界で初めてプリン体をゼロに抑えたことが大きな話題になった。しかし、14年1月に国税当局の問い合わせで、酒税法上の第3のビールにあたらない可能性が指摘されたため、同年5月に販売を中止。7月に発泡酒として再発売した。分類の変更により価格が上がったにもかかわらず、再発売後も好調な売れ行きを示し、同11月には200万ケース(1ケース大瓶20本)を販売した。そうした人気を受け、競合他社もゼロゼロ発泡酒を発売。同年9月には、先行する「極ZERO」と同様に糖質、プリン体ゼロをうたった、アサヒビール(本社・東京都墨田区)の「スーパーゼロ」、キリンビール(本社・東京都中野区)の「淡麗プラチナダブル」、サントリー(本社・大阪市)の「おいしいZERO」が同時に発売され、ビール大手4社による競争が激化している。