医薬部外品に配合されている成分の中で、メラニンの生成を抑えてシミやソバカスを防ぐなどといった効能の表示が、厚生労働省によって認められた成分の通称。報道などではたんに美白成分と呼ばれることもある。美白化粧品であることをうたうには、この成分が決められた量配合されている必要がある。メラニン色素の生成に関わるチロシナーゼという酵素に働きかけるタイプのものが多い。1988年にコウジ酸が厚生省(当時)に承認されたのをきっかけに、化粧品メーカー各社が開発を競い、2013年7月時点でアルブチンやビタミンC誘導体、トラネキサム酸など約20種類が承認されている。同年7月には、カネボウ化粧品(本社・東京都中央区)が独自開発し、08年に承認を得た美白有効成分ロドデノールを含む化粧品を使用した人に、肌がまだらに白くなる白斑などの健康被害が続出していたことが明らかになった。同社では該当する54製品の自主回収を決定したが、同年8月時点で明らかになった被害者数は4000人以上に上っている。