海外への留学や移住に必要な英語力を評価する国際的な英語能力試験。1989年にイギリスのケンブリッジ大学が開発した。試験には、英語で授業を行う教育機関に入学できる水準に達しているか評価するアカデミック・モジュールと、英語圏への学業以外での研修や移住などを目指す人のためのジェネラル・トレーニング・モジュールの2種類があり、いずれも16歳以上であれば受験可能。受験者はリスニング(聞く)、リーディング(読む)、ライティング(書く)、スピーキング(話す)の4技能についてテストを受け、試験結果はそれぞれ1.0~9.0まで0.5点刻みで評価される。実践的な英語能力の評価に適しているとされ、2013年6月時点で世界135カ国・地域の約8000の教育機関や国際機関が採用するなど世界的に普及が進んでおり、12年6月から13年5月までの1年間に全世界で200万人が受験した。日本国内では、10年4月に公益財団法人日本英語検定協会がイギリスの公的交流機関ブリティッシュ・カウンシルと共同運営を開始し、12年度には前年比で約30%増の約2万人が受験。東京大学教養学部が13年度から新入生の英語力調査に採用するなど、大学での導入例も増加している。