海外に渡航、滞在する人向けに、渡航先の国や地域の治安状況などを外務省が発信する情報。従来、同様の情報について用いられていた「渡航情報」を改称して、2015年9月に導入される。同年初頭にシリアで過激派組織「イスラム国(IS)」が日本人2人を殺害した事件や、同年3月のチュニジア博物館襲撃事件を受けて、安全強化のためによりわかりやすく表現された。発信される情報には、治安の悪化や災害についての危険情報、感染症危険情報、安全対策の目安などが含まれる。ただし、文言に法的強制力はなく、あくまでも注意喚起が目的となる。危険情報では、4段階の区分に応じてレベル1~4の表記を加えて危険度を明確化するとともに、呼びかけの表現を直接的なものに変更。例えば、従来は「渡航の延期をお勧めします。」とされていた区分では、「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」とされた。また、従来は危険度の区分がなかった感染症危険情報も4段階に分けた。