野球での本塁クロスプレーにおいて、捕手のブロックや走者のタックルなど危険な衝突行為を禁止するルール。「コリジョン」とは英語で衝突を意味し、衝突禁止ルールとも呼ばれる。アメリカのメジャーリーグでは、2011年5月にサンフランシスコ・ジャイアンツの捕手が走者のタックルを受けて重傷を負ったことをきっかけに、14年に同ルールを導入。日本野球機構(NPB)でも、16年シーズンから同様の規則を導入した。改正された野球規則には、「得点しようとしている走者は、最初から捕手または本塁のカバーに来た野手に接触しようとして、または避けられたにもかかわらず最初から接触をもくろんで走路から外れることはできない」「捕手がボールを持たずに得点しようとしている走者の走路をブロックすることはできない」といった規定を追加。前者の場合、走者が違反行為をしたと審判が判断すればその走者はアウトになり、後者の場合は捕手が違反行為をしたと判断されれば走者はセーフとなる。捕手または本塁のカバーに来た野手は1試合警告3回、走者は同2回で退場となる。判定が難しいケースもあるため、本塁でのクロスプレーにも、ビデオによるリプレー検証が導入される。16年5月6日、パ・リーグの西武対日本ハム戦で、公式戦では両リーグを通じて初めて適用され、いったん走者がアウトとなった判定が覆ってセーフとなった。5月11日には、セ・リーグの阪神対巨人戦でも適用された。