平成28年熊本地震によって深刻な影響を受けた九州観光の風評被害を払拭し、旅行の需要を喚起するために、観光庁が九州7県に対して、旅行プランの割引・販売費用、キャンペーン費用などを助成する交付金を支給する制度。正式名称は「九州観光支援のための割引付旅行プラン助成制度」で、各県と一般社団法人九州観光推進機構から委託を受けて、割引旅行商品を販売する旅行会社に交付金が支給される。熊本地震の影響により、九州では約75万件分の宿泊にキャンセルが出たため、150万人の需要を生み出すのが目的。2016年度補正予算に盛り込まれた熊本地震の復旧等予備費から約180億円を充てる。政府が震災復興のために自治体に旅行費用を補助する交付金を支給するのは初めての試み。割引は16年7~12月に実施され、被害が大きかった熊本県と大分県の割引率は、7~9月に最大70%、10~12月に最大50%。その他の5県の割引率は、7~9月に最大50%、10~12月に最大40%となっている。1人当たりの割引上限額は、交通費付き商品の場合、1泊2日で2万円、2泊3日以上で3万円。16年7月から販売を開始した第1期(7~9月)分の商品の中には、早々に売り切れとなるプランも出るなど売れ行きは好調。9月からは第2期(10~12月)分の販売が開始された。