中央公論新社が主催する、1年間に刊行されたすべての新書から「最高の一冊」を選ぶ賞。2008年から始まり、今回で第9回となる新書大賞2016は、有識者、書店員、各社新書編集部、新聞記者など計82人が、14年12月~15年11月発行(奥付表記)の新書から「面白い」「優れている」「おすすめ」の5冊を選びその順位を得点化、最も総合得点の高い作品を大賞とした。得点が同じ場合は1位の票数の多いものが上位となる。また、新書編集部は原則として編集長が投票し、公平を期すために自社作品には投票しない。大賞は、京都の華やかなイメージを覆す「いやらしい京都像」を記した、井上章一国際日本文化研究センター教授の「京都ぎらい」(朝日新書)、2位は小熊英二の「生きて帰ってきた男」(岩波新書)、3位は池内恵の「イスラーム国の衝撃」(文春新書)、4位は坂井豊貴の「多数決を疑う」(岩波新書)、5位は藤田孝典の「下流老人」(朝日新書)、6位は加藤典洋の「戦後入門」(ちくま新書)、7位はエマニュエル・トッドの「『ドイツ帝国』が世界を破滅させる」(文春新書)、8位は高橋源一郎の「ぼくらの民主主義なんだぜ」(朝日新書)、9位は半藤一利ほかの「『昭和天皇実録』の謎を解く」(文春新書)、10位は下重暁子の「家族という病」(幻冬舎新書)。