リアリズム写真を確立した巨匠、故土門拳(1909年10月25日~90年9月15日)の業績をたたえ、毎日新聞社が創刊110周年を記念して81年に設立した写真賞。プロ・アマチュアを問わず、毎年1月から12月までの間に写真集、展覧会などで作品を発表し、優れた成果を上げた中堅の写真家に贈られる。発表は3月下旬の毎日新聞紙上で行われ、毎日新聞社が発行する週刊誌「サンデー毎日」の4月上旬発売号に受賞作品が掲載される。受賞作品は土門拳記念館(山形県酒田市)に永久所蔵される。新人写真家の登竜門となる木村伊兵衛写真賞が「写真界の芥川賞」と呼ばれるのに対して、「写真界の直木賞」と称されることもある。これまでに、三留理男(みとめただお)、本橋成一、中村征夫(いくお)などの著名写真家が受賞。2013年、第32回土門拳賞は、亀山亮がアフリカの戦闘地域を撮影した写真集「AFRIKA WAR JOURNAL」(リトルモア刊)で受賞した。