日本の漫画やアニメの海外展開で大きな問題となっている海賊版の大規模な削除と、正規コンテンツの普及を推進するプロジェクト。2013年7月、経済産業省の呼びかけによって、KADOKAWA、講談社、集英社などの日本の出版社と、アニプレックス、グッドスマイルカンパニーなどのアニメ関連企業15社が参加するマンガ・アニメ海賊版対策協議会が発足。経済産業省、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構(CODA)とともに、14年7月30日から同プロジェクトをスタートさせた。同日、正規版リンク集サイト「マンガ・アニメ ヒア(Manga-Anime here)」を開設。また、正規版コンテンツの視聴を普及する啓発活動として、日本の名作漫画・アニメのキャラクターが、海賊版対策へのユーザーに対する感謝を伝えるスペシャル動画「Thanks, friends」の配信を開始。8月1日から、約500点の漫画作品と約80点のアニメ作品を対象に、約5カ月間にわたる、海賊版の集中的な削除を開始した。経済産業省の14年の調査では、アメリカで50%以上、日本で12%の漫画・アニメファンが海賊版を視聴しており、アメリカでのオンライン海賊版による被害額は、推計で約2兆円。12年度の文化庁の調査では、中国の主要都市における日本のコンテンツ被害額は年間約5600億円に上ることが判明した。