ミクニ・レンタロウ。本名、佐藤政雄。俳優。
1923年1月20日、群馬県太田市生まれ。旧制中学を中退後、放浪生活を送りながら工員や船員など、様々な職業に就く。43年に徴兵され、中国漢口で終戦を迎える。46年、復員。50年に松竹大船撮影所に演技研究生として入所し、翌年、映画「善魔」(木下恵介監督)で主役に抜擢(ばってき)され、俳優デビュー。同作で演じた新聞記者の役名「三國連太郎」が、そのまま芸名になった。その後、「ビルマの竪琴」(56年、市川崑監督)や「飢餓海峡」(65年、内田吐夢監督)、「神々の深き欲望」(68年、今村昌平監督)など数多くの映画に出演し、演技派俳優としての名声を確立する。また、迫力のある風貌や徹底した役作りから「怪優」とも呼ばれた。88年にスタートした「釣りバカ日誌」シリーズでは、西田敏行が演じる主人公「ハマちゃん」の会社社長で釣り仲間の「スーさん」役をコミカルに演じ、人気を博した。また、映画監督としても活動し、87年の初監督作品「親鸞 白い道」は、カンヌ国際映画祭で審査員特別賞を受賞した。84年に紫綬褒章、93年に勲四等旭日小綬章を受章。俳優の佐藤浩市は長男。2013年4月14日、急性呼吸不全のため死去。90歳。