アサイ・マカテ。小説家。
1959年、大阪府生まれ。ペンネームの「まかて」は沖縄の祖母の名前から取ったもの。甲南女子大学卒業後、広告制作会社の勤務を経て、独立。コピーライターとして活躍しながら、2006年に大阪文学学校に入学し、小説を書き始める。08年に、江戸の種苗屋夫婦を主人公にした時代小説「実さえ花さえ(後「花競べ 向嶋なずな屋繁盛記」に改題)」が第3回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞してデビュー。その後、10年に江戸の庭師一家で修業する浮浪児が活躍する「ちゃんちゃら」、12年にシーボルトと薬草園の園丁の交流を描いた「先生のお庭番」、13年に、江戸女の3人組が仕事も家庭も放り出して伊勢参りに出かける「ぬけまいる」、幕末から明治にかけて生きた歌人、中島歌子を題材にした歴史小説「恋歌(れんか)」(講談社刊)などを発表。「恋歌」は、本屋が選ぶ時代小説大賞2013を受賞し、14年1月16日には第150回直木賞を受賞した。