イチョウ・カオリ。レスリング選手。
1984年6月13日、青森県生まれ。3歳のとき、兄が通っていた地元のレスリングクラブに2歳年上の姉、伊調千春(アテネ・オリンピック48キロ級銀メダル、北京オリンピック48キロ級銀メダル)とともに通い始める。中京女子大学付属高校(現至学館高校)在学中の2001年に出場したジャパンクイーンズカップの56キロ級では、前年に世界選手権を制覇していた山本聖子を準決勝で破って優勝し脚光を浴びる。翌02年に63キロ級に転級し、アジア大会で準優勝、世界選手権で初出場初優勝。同年の全日本選手権も制した。女子レスリングが初めて正式種目になった04年のアテネ・オリンピックで金メダルを獲得。銀メダルを獲得した千春とともに姉妹そろってのメダリストになった。さらに08年の北京オリンピックで2連覇を達成。その後、約1年間の休養期間を挟んで09年秋に復帰し、10~11年の世界選手権も連覇。3度目の出場となった12年ロンドン・オリンピックでも金メダルを獲得し、全競技を通じて日本女子選手初のオリンピック3連覇を成し遂げた。14年からは58キロ級に転級し、同年の世界選手権で優勝。15年9月にアメリカで開催された世界選手権も制して同大会通算10回目の優勝に輝き、オリンピックを合わせると13回目の世界一となった。16年のリオデジャネイロ・オリンピックでは、58キロ級決勝戦、ロシアの選手から残り5秒で逆転し金メダルを獲得。夏季オリンピックの女子の個人種目で史上初の4連覇を達成した。同年9月13日、文部科学大臣はオリンピック4連覇に対して、国民栄誉賞を授与すること発表した。