アトウ・カイ。俳優。
1946年11月14日、神奈川県生まれ。本名、阿藤公一。東京都立大学(現・首都大学東京)法学部に入学し、弁護士を目指していたが、司法試験に不合格となり断念。大学卒業後の70年に、裏方として俳優座に入る。その後、役者に転身し、同年の舞台「はんらん狂騒曲」でデビュー。72年、「木枯し紋次郎」でテレビドラマ初出演。俳優座退団後は、悪役からコミカルな役まで幅広くこなせる脇役として、さまざまな映画やドラマに出演。映画出演作には、「影武者」(80年)、「野獣死すべし」(80年)などがある。2007年には、初主演映画「一万年、後…。」が公開された。テレビドラマでは、フジテレビ系「87分署シリーズ 裸の街」(1982年)、同「教師びんびん物語」(88年)などで人気を博す。また、俳優業だけでなく、旅番組やグルメ番組のリポーターとしても活躍。大らかで飾らない人柄と「なんだかなあ」の口癖で親しまれた。2001年に、芸名を阿藤海から阿藤快に改名。著書に、全国を旅した際のエピソードをつづった「ぶらり『快』的うまい旅」(ソフトバンククリエイティブ刊)などがある。15年11月15日、大動脈瘤(りゅう)破裂胸腔(きょうくう)内出血のため、自宅で死去しているのが見つかった。69歳。