アキヤマ・チエコ。評論家。
1917年1月12日、宮城県生まれ。本名、橘川ちゑ。東京女子高等師範学校(現お茶の水女子大学)を卒業。東京聾唖(ろうあ)学校の教師を経て、48年からNHKラジオ「私の見たこと、聞いたこと」でリポーターを務める。女性放送ジャーナリストの草分けとして、主婦の視点から戦後の世相を伝え、54年に第2回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。57年から、ラジオ東京(現TBSラジオ)で「昼の話題」(のちに「秋山ちえ子の談話室」に改題)がスタート。暮らしの話題から時事問題まで、幅広い話題をわかりやすい語り口で伝える「しゃべるエッセイスト」として人気となり、2002年までの45年間、1万2512回にわたってパーソナリティーを務める長寿番組となった。同番組終了後も、05年10月まで週1回、「秋山ちえ子の日曜談話室」に出演。1967年からは毎年8月15日の終戦記念日に、戦時中に餓死させられた象の物語「かわいそうなぞう」の朗読を行い、2015年まで48回にわたって戦争の悲惨さを伝え続けた。1991年に第39回菊池寛賞、97年東京都文化賞、99年にエイボン女性大賞を受賞。著書に、「大晦日のローストビーフ」(76年、文化出版局)、「さよならを言うまえに」(97年、岩波書店)などがある。2016年4月6日、呼吸器感染症のため死去。99歳。