オオハシ・キョセン。司会者、タレント。
1934年3月22日、東京都生まれ。本名、大橋克巳。芸名の巨泉は高校時代の俳号で、巨人ファンであることから「巨」、アイデアがわいてくるイメージを込めた「泉」を用いた。早稲田大学を中退後、ジャズ評論家、放送作家を経て、66年深夜番組「11PM」の司会者となり、タレントに転身。「野球は巨人、司会は巨泉」のキャッチフレーズで人気を博す。その後も、「巨泉×前武ゲバゲバ90分!」「お笑い頭の体操」「クイズダービー」「世界まるごとHOWマッチ」など人気番組の司会者として活躍。69年に出演した万年筆のCMでは「はっぱふみふみ」という流行語を生み出した。90年に56歳でセミリタイアを宣言し、カナダやオーストラリアと日本を行き来する生活を送る。2001年、当時の民主党から参議院議員選挙に比例代表で立候補し、同党1位で当選。しかし、有事法制などをめぐって執行部と対立し、わずか半年で辞職した。05年に胃がんを患ってからは、13年に中咽頭がん、14年にリンパ腫、15年に肺がんと、がんとの闘いを続けながら執筆活動などを行ってきた。16年6月には、約20年にわたって続けてきた「週刊現代」(講談社)の連載コラムの執筆を、「安倍晋三の野望は恐ろしいものです。選挙民をナメている安倍晋三に一泡吹かせて下さい。7月の参院選挙、野党に投票して下さい」を最後の遺言として終了した。著書に、「巨泉――人生の選択」(00年、講談社)など多数。趣味である競馬やゴルフ、釣りなどの評論も手がけた。16年7月12日、急性呼吸不全のため死去。82歳。