ピーター・オトゥール。Peter O’Toole。俳優。
1932年8月2日、アイルランドのゴールウェイ州生まれ。高校卒業後、ジャーナリストを志して地元の新聞社に入社する一方、アマチュア劇団に参加し、49年に初舞台を踏む。その後、新聞社を退社し、2年間海軍に従軍。奨学金を得て52年に王立演劇アカデミーに入学した。55年にプロデビューを果たし、ブリストルのオールド・ヴィック劇場の舞台に立った。59年には舞台で知り合ったシアン・フィリップスと結婚(79年に離婚)。60年に「海賊船」で映画界へデビューし、その後プロデューサーのジュールス・バックと共に独立プロを設立した。62年、「アラビアのロレンス」の主役T・E・ロレンスに登用され、エキセントリックな演技で好演し、一躍世界的なスターとなった。同作は作品賞をはじめ同年のアカデミー賞で7部門を獲得。自身も主演男優賞にノミネートされたが、受賞は逃した。以後、68年の「冬のライオン」をはじめ、8回同賞にノミネートされたが、受賞することはなかった。他に、「チップス先生さようなら」(69年)、「ラ・マンチャの男」(72年)、「スタントマン」(80年)など多くの作品に出演した。2003年にアカデミー賞名誉賞を受賞。12年に俳優引退を表明していた。13年12月14日、死去。81歳。