ヨシダ・サオリ。レスリング選手。
1982年10月5日、三重県生まれ。73年にフリースタイル男子57キロ級全日本王者となった吉田栄勝を父に持ち、3歳でレスリングを始める。鋭いタックルを武器に早くから頭角を現し、2000年、01年に世界女子ジュニア選手権58キロ級を連覇した。01年、中京女子大学(現至学館大学)に進学。以後、主に55キロ級で大会に参加し、02年にはジャパンクイーンズカップで、当時世界選手権を3連覇していた山本聖子を破って優勝した。同年はアジア大会、世界選手権、全日本選手権でも優勝。女子レスリングが初めて正式種目になった04年のアテネ・オリンピックで金メダルを獲得。その後も参加した大会で優勝を重ね、01年12月から続く公式戦連勝記録を119まで伸ばしたが、08年1月の団体戦でアメリカ選手に敗れてストップした。同年の北京オリンピックで連覇を達成、12年のロンドン・オリンピックでも優勝し、伊調馨に続いて日本女子史上2人目のオリンピック3連覇を成し遂げる。同年9月、世界選手権で10連覇を達成し、オリンピックと世界選手権を合わせて13大会連続世界一となる。同年10月、その功績が評価されて国民栄誉賞を受賞した。14年、新階級制の導入に伴って53キロ級に転級。同年と15年の世界選手権でも優勝し、同大会13連覇、世界大会16連覇を達成。個人戦は2001年暮れから206連勝中だったが、16年8月のリオデジャネイロ・オリンピックでは、53キロ級決勝戦でアメリカのマルーリスに敗れ惜しくも銀メダルとなった。