ムノ・タケジ。ジャーナリスト。
1915年1月2日、秋田県生まれ。本名、武野武治。36年に東京外国語学校(現・東京外語大学)を卒業後、報知新聞社を経て朝日新聞社に入社。第二次世界大戦中は、従軍記者として中国特派員などを歴任。敗戦した45年8月15日、「負け戦を勝ち戦のように報じて国民を裏切ったけじめをつける」として、同社を退社した。48年には、秋田県横手市で週刊新聞「たいまつ」を創刊。78年に780号で同紙を休刊し、以後、反戦・平和を志す立場から、著作や講演活動を続けた。100歳を超えても平和への信念を貫き続け、2016年5月3日の憲法記念日には、東京で開かれた護憲集会に出席し、憲法9条のおかげで日本人は国内外で誰も戦死させなかったと述べた。著書に、「たいまつ十六年」(1963年、企画通信社)、「99歳一日一言」(2013年、岩波新書)、「日本で100年、生きてきて」(15年、朝日新書)などがある。16年8月21日、老衰のため死去。101歳。