イワタニ・トキコ。作詞家、訳詞家。
1916年3月28日、朝鮮京城府(現・韓国、ソウル市のあたり)生まれ。本名、岩谷トキ子。5歳の頃に朝鮮半島から関西へ移住し、以後、兵庫県西宮市に居住した。35年、神戸女学院を卒業後、39年に宝塚歌劇団出版部に入社。同歌劇団のスター、越路吹雪と出会う。51年、越路が退団して東宝の専属女優になると退社し、以後、越路のマネジャーを務めた。翌年、越路の日劇でのシャンソンショーのために訳した「愛の讃歌」をきっかけに、訳詞、作詞を手掛けるようになった。ザ・ピーナッツ「ふりむかないで」、越路吹雪「ラストダンスは私に」、加山雄三「君といつまでも」など多くのヒット曲を生み出し、生涯に3000曲以上の作詞をした。また、「王様と私」や「レ・ミゼラブル」などの訳詞を手がけ、ミュージカルの発展にも寄与した。日本レコード大賞作詞賞など多数受賞。93年に勲四等瑞宝章を受章し、2009年に文化功労者に選ばれた。13年10月25日、肺炎のため死去。97歳。