アンザイ・ミズマル。イラストレーター、作家、エッセイスト。
1942年7月22日、東京都生まれ。本名は渡辺昇。65年に、日本大学芸術学部卒業。大手広告代理店、電通やニューヨークのデザインスタジオADAC、平凡社のアートディレクターを経て、81年にフリーのイラストレーターとして独立し、安西水丸事務所を設立。繊細で温かみのある独特のタッチのイラストで人気を集める。83年、作家の村上春樹と組んだ「象工場のハッピーエンド」(村上著、安西画)を刊行。以後、「村上朝日堂」(84年)、「ランゲルハンス島の午後」(86年)などの共著が刊行された。2005年より東京イラストレーターズ・ソサエティ(TIS)の理事長に就任。イラストだけではなく、絵本や小説、エッセー、翻訳など多方面で活躍。朝日広告賞、毎日広告賞、1987年日本グラフィック展年間作家優秀賞、88年キネマ旬報読者賞など、多数受賞。主な作品に、絵本「がたん ごとん がたん ごとん」、漫画「青の時代」、小説「メランコリー・ララバイ」「アマリリス」、エッセー集「ぼくのいつか見た部屋」、訳書にトルーマン・カポーティ著「真夏の航海」などがある。2014年3月19日、脳出血のため死去。71歳。