オオヒラ・トオル。俳優、声優。
1929年9月24日、東京都生まれ。ラジオ東京のアナウンサーを経て、TBSのテレビ劇団員として活動する。55年、アメリカアニメ「スーパーマン」でスーパーマンの吹き替えを担当。翌56年、テレビ映画「スーパーマン」でも主人公クラーク・ケントの吹き替えを担当し、重厚な低音の声で人気を博す。「おはよう、フェルプス君」のせりふで始まる「スパイ大作戦」の指令テープの声や、映画「スター・ウォーズ」のダース・ベイダーの吹き替えでも知られている。また、日本のアニメでも活躍し、69年に放送が始まった「ハクション大魔王」では主人公の大魔王の声を担当。89年に始まった藤子不二雄(A)原作の「笑ゥせぇるすまん」では、喪黒(もぐろ)福造の「ドーン」というせりふや「ホオーッホッホッホッ」という不気味で独特な笑い声で人気を集めた。そのほか、「科学忍者隊ガッチャマン」の南部博士役、アメリカアニメ「ザ・シンプソンズ」のホーマー役などの出演作がある。63年に大平プロダクションを設立し、後進の育成にも当たってきた。2016年4月12日、肺炎のため死去。86歳。