ヤマウチ・ヒロシ。任天堂相談役。
1927年11月7日、京都府生まれ。早稲田大学法学部在学中の49年、病に倒れた祖父の跡を継いで、花札やかるたを製造する丸福(現・任天堂)社長に就任。53年には日本初のプラスチック製トランプを開発、発売し、59年にディズニーキャラクターを使用したトランプを発売してヒットさせる。その後、電子ゲームの可能性に目をつけ、80年に携帯型ゲーム機の「ゲーム&ウオッチ」を発売。83年に発売した家庭用テレビゲーム機「ファミリーコンピュータ」(ファミコン)は全世界で6000万台以上を販売する大ヒット商品となり、ゲーム産業の成長を力強く牽引(けんいん)した。また、89年に発売した携帯型ゲーム機「ゲームボーイ」や、90年発売のテレビゲーム機「スーパーファミコン」もヒットさせ、任天堂を世界的な企業に成長させる。本業以外では92年にアメリカ、メジャーリーグのシアトル・マリナーズを買収。同球団の筆頭オーナーになり、佐々木主浩やイチローの獲得に尽力した。2002年に社長職を岩田聡に譲って相談役に退いたが、その後も筆頭株主として影響力を持ち続けた。13年9月19日に肺炎のため死去。享年85歳。