ガブリエル・ホセ・ガルシア=マルケス。作家。
1927年3月6日、南米コロンビア北部のアラカタカ生まれ。ボゴタ大学法学部を中退し、新聞記者を経て、作家となる。55年に、第一作「落葉」を出版。59年に、キューバのフィデル・カストロ政権の機関紙の編集に携わり、カストロ前国家評議会議長と個人的な親交を持ったが、政治とは距離を置いた。67年、神秘的な村マコンドの一族を軸に、村の草創から廃虚と化すまでを描いた「百年の孤独」を刊行。同作は世界各国で翻訳されて空前のベストセラーとなり、ラテンアメリカ文学ブームの火付け役となった。以後、75年に「族長の秋」、81年に「予告された殺人の記録」などを刊行。幻想と現実、虚実が入り混じった独特の作風は、「マジック・リアリズム(魔術的リアリズム)」と呼ばれた。82年にはノーベル文学賞を受賞。著書にはほかに、「コレラの時代の愛」(85年)、「迷宮の将軍」(89年)、「十二の遍歴の物語」(92年)、「わが悲しき娼婦たちの思い出」(2004年)などがある。14年3月下旬に肺感染症などで入院し、4月上旬には退院したが、同月17日に死去した。87歳。