シライ・ケンゾウ。体操選手。
1996年8月24日、神奈川県生まれ。体操クラブ指導者の両親と2人の兄の影響で3歳から体操を始め、9歳のときに両親が開業した鶴見ジュニア体操クラブに入って本格的に体操競技を始める。2011年全日本ジュニア2部、全国中学の床運動で優勝。同年の全日本体操種目別選手権、床運動で内村航平に次いで2位になり、注目を集めた。高難度のひねり技を得意とすることから、メディアでは「ひねり王子」、「ミスター・ツイスト」などと呼ばれることもある。12年には神奈川県立岸根高校に入学し、同年のアジア選手権床運動で金メダル、団体で銀メダルを獲得。13年6月の全日本体操種目別選手権では床運動で初優勝を遂げ、同年にベルギーで開催された世界体操選手権の代表に史上最年少で選ばれた。同大会の種目別男子床運動予選では「後方伸身宙返り4回ひねり」、跳馬予選では「伸身ユルチェンコ3回ひねり」の2種類の新技を成功させ、前者には「シライ」、後者には、同じ技に成功した韓国の金煕勲選手との連名で、「シライ/ヒフンキム」の名がつけられた。男子床運動では、オリンピック、世界選手権を通じて日本人最年少での金メダル。14年の世界選手権(中国)では種目別床運動で銀メダルを獲得。15年の世界選手権(イギリス)では、内村航平、萱和磨らとともに37年ぶりとなる団体総合優勝に貢献。種目別床運動では決勝でG難度の大技「リ・ジョンソン」を決めて優勝した。16年リオデジャネイロ・オリンピックでは跳馬と床運動で貢献し、04年アテネ・オリンピック以来3大会ぶりの7度目という悲願の男子団体総合(内村航平、加藤凌平、白井健三、田中佑典、山室光史)で金メダル。種目別跳馬では、新技「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」を決め銅メダル。日本人男子では1984年ロサンゼルス・オリンピック以来32年ぶりとなる表彰台となった。「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」は「シライ2」と命名される見通し。