アラン・レネ。映画監督。
1922年6月3日、フランス西部バンヌ生まれ。43年に映画高等研究所に入り、写真などを学ぶ。45年に兵役に就き、翌年、除隊後、16ミリフィルムで美術を中心にした短編映画を撮り続ける。48年の短編映画「ヴァン・ゴッホ」で翌年のアカデミー賞短編映画賞を受賞。55年に、ナチスドイツのアウシュビッツ収容所を題材にユダヤ人虐殺を主題にした短編映画「夜と霧」で注目される。59年には、原爆投下地である広島での男女の恋愛を描いた初の長編劇映画、「二十四時間の情事(ヒロシマ・モナムール)」で世界的に知られるようになった。61年、フランスの小説家、アラン・ロブ=グリエ原作の「去年マリエンバートで」で第22回ベネチア国際映画祭の金獅子賞を受賞。フランス映画の新しい波であるヌーベルバーグの旗手として知られる。ほかの監督作品には、「ミュリエル」(63年)、「薔薇のスタビスキー」(73年)、「プロビデンス」(77年)、「アメリカの伯父さん」(80年)などがあり、難解な作風でも知られる。2014年、「ライフ・オブ・ライリー」が第64回ベルリン国際映画祭でアルフレッド・バウアー賞を受賞。同年、3月1日に死去。91歳。