サトウ・アマヒコ。将棋棋士。
1988年1月16日、福岡県生まれ。5歳のときに将棋を始め、98年、小学校5年生で、中田功七段の門下生として、棋士の養成機関である奨励会に入る。2004年にプロ入りの条件を満たすが、順位戦に参加できる成績ではないという理由でプロ入りを見送り、話題となった。06年、18歳でプロデビュー。08年と11年の新人王戦で優勝し、15年に王座戦、棋王戦への挑戦権を得るなど好成績を挙げて、渡辺明竜王(棋王)や糸谷哲郎八段らとともに新世代を代表する棋士の一人と目されるようになる。16年5月31日、第74期将棋名人戦七番勝負の第5局で羽生善治名人(王位、王座、棋聖)に勝利して通算成績を4勝1敗とし、初タイトルとなる名人を獲得。1937年に名人戦が始まって以来、13人目の名人となり、同時に九段に昇格した。また、28歳4カ月での名人獲得は史上4番目の若さで、20代での獲得は2000年の丸山忠久九段以来16年ぶり。高級ファッションブランドやクラシック音楽を好むことから、棋士仲間やファンには「貴族」の愛称で親しまれている。