まど・みちお。詩人、童謡詩人。
1909年11月16日、山口県生まれ。本名、石田道雄。34年、台湾総督府道路港湾課に勤務しながら、児童雑誌「コドモノクニ」に投稿した詩が北原白秋の選で特選に入り、詩や童謡を作り始める。36年に、童謡「ふたあつ」が山口保治(やすはる)の作曲で、キングレコード(本社・東京都文京区)より発売される。43年に第二次世界大戦で応召、復員後の48年に婦人画報社(現・ハースト婦人画報社・東京都港区)に入社し、児童雑誌「チャイルドブック」創刊に編集として参加。翌年から同誌の発行が国民図書刊行会(現・チャイルド本社/本社・東京都文京区)に移ると、同社に転職し、以後10年間、編集を担当する。59年に退職してフリーとなり、創作に専念する。68年、最初の詩集「てんぷらぴりぴり」で第6回野間児童文芸賞受賞。その後、76年に「植物のうた」で第16回日本児童文学者協会賞、94年に第20回国際アンデルセン賞、2003年に長年の詩と童謡創作などが評価され第59回日本芸術院賞を授与されるなど、多数の賞を受賞している。主な童謡作品には、團伊玖磨(だんいくま)が作曲した「ぞうさん」や「やぎさん ゆうびん」をはじめ、「ふしぎなポケット」「ドロップスのうた」「一ねんせいになったら」などがある。14年2月28日、老衰のため死去。104歳。