シモン・ペレス。前イスラエル大統領。
1923年8月16日、ポーランド(現ベラルーシ)生まれ。34年、イギリス委任統治領パレスチナに移住する。48年のイスラエル建国後、初代首相のダビド・ベングリオン政権下で53年に国防次官に就任。59年に国会議員に初当選し、74年に国防相、84年には首相に就任する。92年、イツハク・ラビン政権において外相に就任し、パレスチナ解放機構(PLO)との秘密和平交渉を担当。翌93年、パレスチナの暫定自治などを認めた「オスロ合意」に調印し、ラビン首相、PLOのヤセル・アラファト議長とともに94年のノーベル平和賞を受賞した。95年のラビン首相暗殺後、再度首相に就任するが、96年の議会選挙でベンヤミン・ネタニヤフが率いる右派政党リクードに敗北。2000年にイスラエルのパレスチナ軍事占領に反対する民衆蜂起「第2次インティファーダ」が発生して以降は、自らが設立した非政府組織「ペレス平和センター」を中心に活動する。07~14年には、第9代大統領を務める。14年に政界を引退した後も、パレスチナとの和平推進に尽力した。16年9月13日に脳卒中を起こして緊急入院し、治療を受けていたが、同月28日死去。93歳。